鹿児島県吹奏楽コンクール最終日/一般の部

暑い中行われた熱いイベントも今日が最終日でした。
そんな中から、今日は一般の部の金賞団体の感想などを。
まずは代表団体から。

J.S.B吹奏楽
課題曲は5番でした。冒頭からこのバンド特有の重厚な響きが会場に溢れていきました。ただ、重厚なぶん、やや小回りが効かないのかなという印象も。自由曲もふくめて、全体的にもっさりとした音楽になっている感じがしました。また特にトゥッティにおけるハーモニーに濁りが見られ、音楽がクリアにならない部分も垣間見られました。この日の出場バンドの中では最も多い人数での演奏だった事もあるかも知れませんが、次のステップに向けて、この靄を晴らす事が出来るか・・・・九州大会での快演に期待していたいと思います。

宮之城吹奏楽
宮之城吹奏楽団といえば、トランペットのスペシャリストがいるから課題曲は2番かと思いきや、3番を選択。あのトランペット奏者の姿もステージにはありませんでした(多分)。今年は鬼門といわれている課題曲3番ですが、実に流麗で艶やかな木管アンサンブルと、エッジの効いた金管とのコラボレーションが極上の世界を作り上げていました。自由曲においても、サウンドや音楽にほぼブレは見られず、終始安定しながらも、50人という人数を超越したダイナミックレンジの広いサウンドによる厳かなppから御光の指すffまで、実に自在に音楽を操っているという印象でした。このサウンドに、確固たる芯のようなものが備われば、時折隠れていた旋律も浮き立ち、更に研ぎ澄まされた音楽に仕上がるのではないかと思います。九州大会での演奏も期待しています!

その他、鹿児島一般御三家の一角、松陽高校OB吹奏楽団「緑」が金賞を受賞しました。
「緑」は、去年のブランクを経てのコンクール復帰となりましたが、まだまだ準備不足という印象でしょうか。それでも個々の奏者のサウンドと技術力はさがのもの。本格的な復活を待ちたいと思います。

これで鹿児島県大会の全ての演奏が終了しました。
私は、いろんなところでいろんなコンクールや演奏会を聞きますが、鹿児島県大会は音量やインパクトを追求するバンドよりも「音楽」追求するバンドが多いのが特徴であり、頼もしい部分だと思います。今回の代表団体や金賞団体もそうしたバンドがほとんどでした。
裏を返せば、今後何を目標にすれば、リベンジ出来るのか・・・・というのも明白になって来るはずです。
また次回も多くの個性的な「音楽」に出会える事を楽しみにしていたいと思います。