2006年吹奏楽コンクール中学の部総括

blueoceans122007-02-24

そういえば、去年はホームページの方で総括していなかったので、今更ながらここで総括を。

まずは去年と会場が変わり、普門館に戻って来たわけだが、最初に気になったのが空調の音のうるささ。こんなに目立ってたっけ、というのが最初の印象。こういうホールでは、ピアニシモをどこまでに抑えるかというのが、まずひとつの重要な課題となる。そういう意味で、常連校のダイナミックレンジの設定はさすがのものを感じさせた。
また、金賞団体よりも銀賞団体の方に自由曲の魅力的な演奏が多かったのも今年の特徴のひとつだったかも知れない。今回は金賞と銀賞の明確な差は、総じて課題曲の出来によって左右された感じで、課題曲は不調だったものの、自由曲においてその解釈や表現力共に聴衆を引きつける演奏が多かった。
中でも、東北代表の小高中学校と、関西代表の生駒中学校の自由曲は、金賞団体に引けをとらないむしろ優っていた部分も多かった演奏だったと思う。
そして銀賞団体と銅賞団体の明確な差は、そのサウンド作りにあった。銀賞団体のほとんどはサウンドは出来上がっているものの、演奏力の仕上げがいまひとつ・・・・という団体が多かったのに対して、銅賞団体はそのサウンドが技量的にもバランス的にも未完成さを感じさせた。とくにバランスの部分は指導者の力量の反映でもあるので、この辺りはこもんの先生に奮起してもらいたいところだ。
そして、もうひとつ、審査員についてだが、アマチュアのましてや中学生の習熟度を審査するというコンクールにおいて、どのような指針で採点をするのか、明確なビジョンをもって審査してもらいたいものである。まだまだプロの音楽的な好みを押しつけるには、中学生の演奏は未熟な段階であることを、勿論連盟のスタッフにも理解してもらいたいし、それを審査員にも伝えて貰いたいもの。
明確な指針があってこそ、参加する側のモチベーションもあがり、ひいては個性を発揮するために必要な技量の上達にも寄与するはずなのだから。