東京正人吹奏楽団定期演奏会

去年行った演奏会の中で、次回も是非と思ったのが、東京正人吹奏楽団の定期演奏会
というわけで、今年も足を運んだ。
今年は記念演奏会らしく前半が常任指揮者、鈴木正人氏の棒で、後半は、時任康文氏の棒による演出となっていた。

自宅から会場の練馬文化センターまでは、都営大江戸線で一本なので、非常に行きやすい。
この2年間は、連続して東京代表になっているからか、集客は非常に良好だった。
前半のプログラム、まずは懐かしの課題曲、フェリスタスからスタート。
おそらく団員の中にも、当時現役で吹いたメンバーがいるのだろう。
そして、今年の課題曲、3番と5番が続く。
3番の選曲は少々以外で、会場に足を運んだ学生諸君はちょっと拍子抜けだったかもしれない。
そして、前半の〆は、グレグソンの王は受け継がれゆく。
去年のパターンからするとこの曲が今年の自由曲になるのかな。

課題曲は5番のほうがバンドのサウンドにあっているような感じがしたが、完成度もこちらの方が高かったので、この組み合わせになるのかもしれない。
ただ、「王は受け継がれゆく」については、全体のアンサンブルも緩慢で、まだまだ荒削りな印象があったのも確か。特にティンパニの競演部分は、ややアドレナリンが減退してしまった。去年よりはスタートダッシュが遅い感じはするが、大人のバンドは本気を出すと、一気に仕上がっていくので、心配はないのだろう。
果たしてコンクールの方で3出を達成できるかどうか、注目されるところだ。

ところで、会場がよく埋まるというのはいいことだが、その分、就学前の子供も多く、私の後ろでも、終始2人の男の子がガサガサザワザワと非常にうるさく、時として集中力をそがれた。
一般バンドの演奏会ということで、なかなか子供の規制は難しいとは思うが、今回のような本格的なプログラムの演奏会の時には、何か方法をとってもいいのではないかとも思う。
今回は2部も聞きたかったが、子供たちの喧騒にやや疲れたため、1部だけで失礼させてもらった。
バンドが成長すればするほど、演奏会の運営についても、考えてもらいたいと感じたのだった。

それにしても、エッジの利いた、このバンド特有のサウンドと音楽作りは健在で、これに艶みたいなものが加われば、念願の全国金賞も夢では無いと思う。
どこも、一般バンドはいろんな悩みがあるとは思うが、それを克服して魅力的な音楽を作り続けて欲しいと思うのだった。