第23回福岡県吹奏楽コンクール高校の部

blueoceans122007-08-04

今日は、福岡の滞在を一日伸ばして、第23回福岡県吹奏楽コンクール高校の部に足を運んだ。
というか、今日は仕事でお付き合いのあるaccessのライヴがZEPP福岡であるので、居残ったというのが事実なのだが、おかげで、福岡支部大会に続いて県大会も聞けるという幸運に恵まれた。
激戦の福岡県大会を抜けて九州大会に出るのは以下の7団体。

5.福岡工業大学附属城東 3/歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/後藤洋)
7.中村学園女子 4/歌劇「グヴェンドリーヌ」序曲(E.シャブリエ/建部知弘)
9.大牟田 3/宇宙の音楽(P.スパーク)
10.嘉穂 4/ハンガリー民謡「くじゃく」による変奏曲(Z.コダーイ森田一浩)
11.精華女子 4/宇宙の音楽(P.スパーク)
15.福岡第一 3/「幻想交響曲」より(H.ベルリオーズ/淀彰)
17.修猷館 4/楽劇「サロメ」より7つのヴェールの踊り(R.シュトラウス/M.H.ハインズレー)

常連の城東高校は、さすがに支部大会よりパワーアップして来た。課題曲自由曲を通じて無駄な部分をそぎ落とした感じだろうか。ただ少々個性に欠けるきらいも。中村学園と嘉穂高校は、全体の合奏力で代表となった印象。大牟田はソツのない演奏を繰り広げたが、少々スケールダウンした印象も。精華女子は演奏の精度を更にアップさせ、音量も充分だったが、まだこれでもトロンボーンはオーバーフロ−気味な印象。しかし、内声部の圧倒的な再現力は恐るべし。大牟田では聞こえなかったさまざまな要素が浮き立って聞こえて来る演奏だった。よほど腹筋が強いのだろう。他の地区ではあまり聞けないサウンドである。荒いと取られるか個性と取られるかで、いつも全国での評価は微妙に変わる。そして、第一も音楽的な精度を高めて来たが、課題となっている幻想のおどろおどろしさはまだまだ演出できるはずだ。修猷館は、支部大会から最も進歩したバンドだろう。多く見られた傷も安定してきたし、何よりも冒頭のオーボエの存在感はばっちり。しかし、サロメは弦バスを筆頭に、もっと音楽のうねりを強調して貰いたい。

全体を通じて、精華、第一、城東は鉄壁に近いサウンドと音楽を組み立て、それに修猷館が続く、という個人的な印象だった。嘉穂、中村、小倉、城南あたりは横一線で、力が拮抗しているときは、プログラム順が後ろのほうが有利という定説をそのまま証明する形となった。さらに、吹奏楽で「ドンファン」を完璧に聞かせるのは難しい・・・という定説もそのまま証明する形となった。

それにしても、鹿児島県大会、福岡県大会と続けて聞いたが、今年は松陽が出ないこともあって、福岡県大会は例年以上に激戦に聞こえたような気がする。
しかし、そんな中でも福岡3強の地位は揺ぎなく、それに肉薄する修猷館など、もしかすると、今年は久々に九州代表を福岡県勢が独占するのでは・・・・という気さえした。が、福岡と鹿児島がサウンドの特徴は正反対なので、審査員の好みも大きく反映されるだろうから、これだけはやってみないとわからないのがコンクールの醍醐味でもあるわけだ。
また、今日聞いた中でも修猷館は、九州大会に向けて更に化ける要素もあり、九州大会では面白い存在になりそうだ。こうした福岡勢に、屋比久鹿児島情報や、全国経験を持つ神村、新興勢力の出水中央などがどう絡むのか・・・・などなど、絶対的な本命が不在なだけに、今年の九州大会は空前の面白さをオーディエンスに提供してくれるかも知れない。

さて、高校の部終了と共に、ZEPP福岡に移動して、accessのライヴに参加。
やはり浅倉大介の分厚いサウンドは、火照った体をいい加減にクールダウンしてくれる。
しかしデビュー15年目になるが、オーディエンスは非常に熱い。
終了後は、お馴染みのお店で打ち上げ。いつもは、仕事の話だけで終わりだが、久々にメンバーといろんな話が出来て良かった。さ、あしたは東京。レコーディングや番組収録など、やらなければならないことが満載である。吹奏楽も、九州大会までしばしお預け。