2009年全日本吹奏楽コンクール中学の部

今年のコンクールも今週末で終わりです。
一般の部のダイアリーも書かないうちに中学の部の日を迎えてしまいました。
感想などは、ホームページの方にアップしています。

http://www.nn.em-net.ne.jp/~ocean/

ので、ここでは全体的な感想を。
今年目立ったのは、大人の部や高校の部で取り組んでいた難曲に、中学生が次々に挑んできた点でしょうか。
「カントゥス・ソナーレ」「マインドスケープ」「ストコフスキーの鐘」等々。
そんな中で、従来中学生の間で大流行したセレクションものは、ある意味ホッとした瞬間も与えてくれましたが、音楽への取り組み方としては、トップクラスの中学生たちは、次のステージへと進化しているという事をも証明してみせてくれたような気がします。
難曲に取り組めば取り組むほど、音楽的な追求まで手が回らないのでは・・・・という危惧もありますが、確かにそういうバンドもありながら、見事に音楽的にもしっかりと楽曲を把握し凌駕しているバンドもありました。
そうした高いレベルでの音楽的な取り組み、さらにいかに活きた音楽を聞かせられるか・・・・そういう部分に審査の基準も移りつつあるような気がします。
特に、午後の部は、そういう取り組みをして成功したバンド、途上にあったバンド、そしてそこまで届かなかったバンド、この3つのバンドが明確に存在していました。
やや賞の出方が偏ってしまったのも、そういう部分にあるのかも知れません(もっと単純な理由かも知れませんが)。
そういう意味で、これからは中学生でも、高水準な基礎的技術をオフの時期にいかに身につけておくか・・・・が問われる事になるのでしょう。
当事者には大変ですが、聞く側の我々にとっては、非常に頼もしい事であるのに違いありません。
そういう意味で、今年は午前の部午後の部を通じて、非常に聞き応えのある水準の高い演奏に数多く出会ました。
来年は、東西の横綱級バンドも復帰してきて、更に覇権争いは熾烈になって行くことでしょう。
そんな中で、次はどんな名演に出会えるのか・・・・中学の部は、新たな時代に入ってきたと思って間違いありません。

ともあれ、コンクールということで賞は明確に出てしまいますが、今日1日見事な音楽で私たちを楽しませてくれた中学生の皆さん、指揮者の先生の皆さんに感謝したいと思います。