北海道吹奏楽コンクール高校の部

北海道吹奏楽コンクール高校の部を聞きに、昨日に引き続いて札幌きたらホールに行ってきました。
この日は生憎の雨模様で、楽器運搬はたいへんだった事でしょう。

その中から、代表団体の印象などを。
まずは、東海大学附属第四高校
課題曲2番の安定ぶりはさすがのもの。すべての声部がクリアに聞こえ、ほどよくコントロールされた音量も絶妙でした。自由曲においても安定したサウンドはキープされ続けていましたが、アンサンブルにおいてややとまどいを感じる場面が見られたのは気のせいでしょうか。しかし、12分間、会場のオーディエンスに息もつかせない音楽空間を作り上げてしまう手腕はお見事。個人的にはもっと音楽的に歌う場面を見たかったですが、また次のステージに向けて、進化して行くのでしょう。

もうひとつ、激戦を征したのは、昨年に引き続き、旭川商業高校
課題曲の冒頭から、クリアで明るいサウンドとハーモニーが秀逸でした。昨年感じたようなアンサンブルのズレ等も今年は感じることなく、終始推進力を持ったマーチを展開していたのはお見事。アナリーゼも隅々まで行き届いていた印象でした。自由曲、冒頭のソロは所々でストレートに旋律を奏でられなかったのは残念でしたが、情感はそれを上回るものがありました。その後のアンサンブルも素晴らしく、何よりも、歌心を持った音楽が会場中の感動を誘っていました。

その他、代表団体に肉薄する演奏を聞かせていたのが、旭川凌雲高校
非常にきらびやかな金管とふくよかな木管のコラボレーションがお見事でした。欲を言えば、課題曲においてもう一歩踏み込んだアナリーゼが欲しかったところでしょうか。

また銀賞でしたが、少人数ながらも絶妙なアンサンブルと人数を感じさせない安定したサウンドを聞かせていた大麻高校も印象に残りました。

というわけで高校の部は、これまでのようにサウンドが安定しているとか、音楽が活きているとか、そういう部分に加えて、徹底したアナリーゼ力が求められる時代に入ってきたんだなあという感じがします。
代表をゲットした2校は、その部分においてキラリと光る個性を見せていました。