鹿児島県吹奏楽コンクール高校の部一日目

blueoceans122008-07-25

久々の帰省ついでに、高校の部Aパートを聞いてきました。
印象に残った団体の感想などを。

まずは、県立中種子・種子島中央合同
両校あわせて27名という人数だが、非常にきらびやかなサウンドが心地良かった。まだまだ、基本的なテクニックや、合奏におけるバランスのとり方など、積み重ねて行かなければならないものは多いが、耳あたりのいい流麗なサウンドを大事にして、更に音楽の質を高めて行ってほしいと思う演奏だった。複数校で足りないものを補ってひとつのものを作り上げる姿勢は非常に頼もしい。

続いて、県立大島高等学校
去年まで松陽高校を導いていた立石氏の新任校で、大会前から注目を集めていたようだ。課題曲から自由曲まで、非常によく練られたアンサンブルが印象的だった。それぞれのパートの音量バランスも絶妙で、全国大会金賞経験指揮者の手腕の的確さを見せていた。ただ、随所で、早いパッセージなどがやや不鮮明になる部分がみられたりしたが、それでも約3ヵ月でここまでバンドの完成度を高めて来たのは素晴らしい。欲を言えばホールいっぱいに響くきらびやかなffも欲しかったが、これから個々の奏者のレベルアップとともに解消されて行く問題なのだろう。いずれにしても、今日一番の名演を残したのは間違いない。

そのほかの金賞団体、鹿児島高校はアンサンブルのズレが目だったが、バランスのいいサウンドは心地よく、また加治木女子高校は、ユニゾンの素晴らしさが目立ったが、ややサウンドがストレートすぎでブレンド感がなかったのが残念。
今日のトリ、県立甲南高校は、サウンドのバランスは良かったが、随所でアンサンブルに乱れが見られたり、細かいフレーズが不鮮明だったのが残念だった。これから、この新たな指揮者のもと伸びて行くバンドのひとつになるだろう。

さ、というわけで、今年の高校の部は演奏力やサウンドのバランスという段階を超えて、音楽や音色の質が問われる事になりそうだ。その極みに達したバンドの中から、代表が選出されるものと思われる。明日の演奏にも、期待大である。

それから、自由曲の余韻が終わらないうちに軍隊のように起立する団体がいくつかあったが、曲の余韻を聴衆に聞かせるのも、奏者の役目のひとつだと言う事を、心に置いて欲しいと思った。

というわけで、今日の金賞受賞校は、
鹿児島県立大島高校
鹿児島高校
加治木女子高校
鹿児島県立甲南高校